「うすうすと思い出した」などと新しい日本語をお使いになる、聡明な文部科学大臣閣下は男性用避妊具の商品開発も手掛けていらっしゃったのでしょうか?
「うすうすと」という日本語は、1680年ごろ成立の井原西鶴の『好色一代女』など一連の「浮世草子」にみられるようです。広辞苑の改訂版には用例として「うすうすと思い出す~盛山文部科学大臣国会答弁初出」と掲載され、来年の共通テストにも出題されるのでしょう。例えばこんな問題で、
現代国語 1 問4
本文中の文部科学大臣の発言にある、「うすうすと思い出す」と同じニュアンスで用いられている「うすうす」はどれか?(複数回答可)
a. 魚崎ゴム(株)の商品開発会議で、A部長「今度の新製品のネーミングでっけど、『ウスウス』でどうでっしゃろ?」。社長「そんなんあかんわ!餅つきの臼みたいやがな。クールポコかいな。『薄々』て漢字にしたらどうやろ?」。B部長「それガイジン読めませんやん!中国の人やったら通じるやろけど・・・」。A部長「ここは博学の文部科学大臣様閣下に相談したらええんとちゃいます。」
b. 母親が塾をさぼった小学生の息子に「あんた!ウソついてもあかんでぇ!ウソつくんやったら国会議員になってからにしいや!けど小学生の今はあかん。昨日の夕方あんた塾に行かんと駅前のゲーセンあたりうろうろしてたん見たて言うたはるで。お向かえのおばちゃん」。息子「そんなふうに『見た』という人がいるだけでは確実な証拠とは言われへん。知らん。記憶にないわ。」。母親「写メ見せてくれやはったでぇ!」。息子「そういった写真があるならそこにいたのは事実と言えるかもわからんけど、覚えてない!けど、うすうす思い出してきた気がする・・・」。母親「お前は文部科学大臣か?!」
c. 「うすうす感じてたけど、やっぱりこんどの選挙も愚民党が大勝ですかね。なんせお金の亡者で、アホな民衆にカネ配ったり、優遇したり、高級車乗りまわして思いっきり偉そうにして、そんな醜態に喝さいを浴びせる人がいっぱいいるって、古来から日本の民衆って権力に踏みにじられるのが大好きな『家畜人ヤプー』(沼昭三)なんですね。」
d. 「あの会社が施工したトンネルの天井を覆うコンクリートが、設計では30cmあるはずのところ、3cmとうすうすであったようです。」「あの会社は触れん!。触ったらあかん。一生懸命やってるじゃないの。何かの手違いでしょう」
e. 部長「お前、アタマ、うすうすやのぉ」。部下「それは頭の中がうすうすということでしょうか、それとも頭髪がうすうすということでしょうか?頭髪を指すならモラハラというか、人格を否定していますよ!部長!」。部長「それやったら中身じゃ!お前の頭の中はウスター・ソースじゃい!」。部下「意味わかりません!ぜんぜんおもろない!オチになってませんよ!」