論文
12月18日
女子の受験生を差別していた医科大の学長が
「女子の方がコミュニケーション力が高い」から男子を救済する意味で男子に加点していた、
という言い訳に批判が殺到しています。ある医学論文が根拠なのだそうですが、執筆者は「私の研究内容との関連が分からない」とおっしゃっているとか。
「60歳以上の地位ある男性は根拠のない持論が支持されている論文がどこかにあるはずだと思い込みやすい」という結論の研究論文が見つかりそうですね。
あるいは「とにかく言い訳に使える論文を探せ!」と命令されたパシリの教授がヘマをやったのでしょうか。
南渕明宏
優良誤認
みんなが「こいつは許せん!」と思っている奴を有罪にできないなんて法律の意味はありません。
いや、これはなにも前の国税局長官のことではありません。高速道路のあおり運転の犯人でもタイヤが空を飛ぶトラックを製造してそのあと燃費をごまかした自動車会社のことでも株価維持のために粉飾決算していた家電メーカーのことでもありません。
インチキ論文を医者に書かせて全国の病院でさんざん自社製品の宣伝に使っておきながら、詐欺にも問われず、景品表示法第五条一項「優良誤認」で有罪にもならなかった事件のことです。大企業はいつも「お咎めなし」です。「正義とは権力者の利益である!」なのです。
そういえば最近この優良誤認の典型例をネット上でチラリと目にしました。
どこかの大学病院のインフォームド・コンセント用紙に
「担当医は本治療をドイツで200例以上経験しており、十分な見識をもって・・・」
注目の新しい心臓病の治療方法のようです。ならばドイツでもそういう治療には厳しい監視が目が光っているはずです。
「彼が留学していた二年半でその病院では総計100件もありませんんでしたよ。そんな治療を留学してきた日本人の医師に任せますか?あり得ません!」
こういう「医師による治療誘導のための優良誤認」の例は今まで本当によく耳にしました。
「ぼくこの手術は1万例やって失敗はゼロです!」「この難手術をアメリカのほうで20例執刀してきました」
なんて奴を心臓外科の業界ではたまに見かけますが、周囲は「お気の毒に・・・」の空気に包まれます。
あからさまな嘘を文章に明記しているとしたら、これってやっぱり「優良誤認」ですよね。
南渕明宏
正義とは
外国人技能実習生が3年間で69人もお亡くなりになっていた、という情報が政府によって隠蔽されていた、とのことです。
全体の比率でどの程度なのかがわかりませんが、隠蔽されていた、ということならそれはマズイ情報なのでしょう。権力者の平穏な生活に支障をきたしかねない「不都合な事実」と法務省が認めたということです。
「正義とは、権力者の利益である!」
の典型例ですね。
我々は何も知らされていません。
そして情報操作に簡単に踊らされています。
権力者のやりたい放題!
むしろそれを享受すべきなのでしょう。
南渕明宏
言い訳論法
執拗かつ陰湿な暴力的威嚇、あおり運転で東名高速の追い越し車線に無理やり車を停車させておきながら、
「運転していなかったのだから危険運転致傷罪にはならない!」
間の抜けた子供の言い訳と全国民が思っているだろう、注目の裁判でのこの論法こそ国賊官僚の言い訳論法として名高い
「今朝はパンを食べたのでご飯は食べていません」のご飯論法!と思っていたら本日今年の流行語大賞に選ばれました!
古くは
「戦場で死亡した兵士の体内を調べると銃弾が心臓内に確認されたので、この兵士を死に至らしめた犯人は銃弾であって、戦争をおっぱじめ政治家や、その政治家を操っている悪徳企業の経営者になど責任はない!」
というバカげた論理があります。
南渕明宏